秋晴れとはいかずにお天気はぐずついている。
ロングバケーションもそろそろ終わりにしなければならない。
家の整理をしていると、親たちの懐かしい思い出が次から次へと出てくる。
親の住んでいたそのままの家なのだから、親の思い出に囲まれているわけだが。
化粧台を整理していたら、母が自分の毛で作ったかもじがあった。
母の臭いがまだ残っている。生々しい。
切なくなってきた。
もういいよ。ご苦労さん。
これはどこかに納めて、もうお仕舞いにしてあげよう。
母は器用で、家族の服や布団は勿論手製だったし、その端切れを見事に接ぎ合わせるセンスも抜群だった。
今も私が夜具として使う薄手の上掛けがある。冬場にはソファーがけにしたりもする。これも母が接ぎ布で作ったもの!!
父の書類を納めたダンボール箱からは、教育や書道関連で受章した賞状が何枚も出てきた。
これは、ちょっと日の目を見せてあげよう。
とりあえず仏壇に供えた。
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