彼岸の中日、お墓参り日和りである。
午前中お墓参りを済ませた。お寺の本堂は取り壊し中。新築する予定だ。
道ばたや彼方此方に曼珠沙華(彼岸花)が真っ赤に鮮やかだ。クリーム色の曼珠沙華と見事に並べて植えている家もある。
刈り入れの済んだ田んぼでは耕耘機が1台、黙々と仕事をしている。
その側に、5、6羽の白鷺が親しげに集まりしきりと落ち穂拾いをしている。
空気が澄んでいる。
初秋の長閑ないい田舎の風景だ。心和む。
昔は足踏み脱穀機の音、そして香ばしいような籾殻の秋の匂いが辺りに漂ったものだ。そうした秋の匂いが懐かしい。
仏壇に手づくりの料理を供える。蓮や椎茸、蒟蒻、人参、利尻土産の昆布などの煮付け。塩鮭のかまの焼き物。蒸かしたさつまいもなどなど。うちの仏様たちの好物だ。勿論家の柿も。これらは結構うちの若い者たちも好いている。
つくつく法師が窓辺で鳴き、南部鉄の風鈴が忙しげに鳴り響いている。
柿の実が赤く熟れて。
暑さ寒さも彼岸まで。
今年の夏もいろいろ楽しませてもらったが、案外と早く終わってしまった。晩夏を味わう暇もなかったな。
ちょくちょくまた来るのだが、銘打った九十九里浜でのロングバケーションはそろそろここで閉じよう。
来夏を楽しみにして。
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