『批評家失格』 小林秀雄 新潮文庫 850円+税
小林秀雄が22歳から30歳までに書いた52の論考である。
近代批評を確立していく過程がうかがえる。22歳といえば1951年昭和26年だ。戦後の激動期、敗戦から復興期へと社会が大きく動く時。内外の膨大な読書をもとに文芸評論を書いていく。大御所の作家や同時代の新進作家の作品、作家自身を批評していく。批評とは愛情と感動であるとする彼の分析は深い洞察によって論じられている。
ある新聞に書評を書いていたことのある者としては改めて大いに学ぶところがある。
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