『ヒトの壁』 養老猛司 新潮新書 780円+税
この著者の本は初めて読む。ベストセラー作家だそうで「壁」シリーズは多く、『バカの壁』だけで450万部を超えたとか。ベストセラーはあまり読まないのだが、これは゛人生は不要不急か゛という項目が注意を引いたので購入。
高名な解剖学者は日常を語るように分かりやすく書いている。ここ2年間のコロナ下に起きた自身の闘病、愛ネコの死など、心の動きで人生とは人間とはと問いかけていく。強い感受性と高度な事象の分析をさらりと考えさせてくれる。楽しみとしての虫取り、昆虫の標本づくりはすごい。
人生折り合いなんだから、中途半端に決まっている。が、これでは立派な論考にはならない。次から次へと考えるべき問題が生じてくる、このストレスは死ぬまで止まらないなと感じている、で筆をおく。
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