『編集者を殺せ』

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読書日記

2014年11月17日

負傷してから1ヶ月少し、手が、ようやく左指たちも自主的にキーを叩き始めた。でも余り無理させないにしよう。

『編集者を殺せ』 レックス・スタウト ハヤカワ・ミステリ 1100円+税

ずっと以前にも読んだことがあるが、本箱から引っぱり出してまた読んでみた。『腰ぬけ連盟』からまたスタウトの病みつきになった。
やはり面白い。そして、以前は多分ストーリだけ追って読んだつもりになっていたのだろう。今回はレックス・スタウトの細かな謎解きが新鮮で、負けじと一字一句読みこなす。しかし、記憶力が及ばす、何度も読み返してみるはめに陥った。
地方の資産家から娘の死が交通事故ではないはず、調べて欲しいとの依頼が入る。
法律事務所が舞台、と言ってもネロ・ウルフは外出はしないで関係者を呼び寄せるだけ、助手のアーチーらが走り回って情報を得てくるのは相変わらずた。弁護士たちの会話がそれらしく堅い言葉使いで、スタウトの深い知識の程が伺える。
弁護士たち、そして女性秘書たちの、10数人の人物描写は微に入り、これが実は重要な謎解きになるのだ。
そして、アーチーを西海岸まで出張させ、ロサンジェルスを描く。戦前のアメリカ、そして依頼者の経費での出張なので、豪遊とはいかない。
頭の体操は面白い。やめられない。

 

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