「5000円札と1000円札」

2004年11月02日

 昨日発行された新札のことではない。それはまだ手にしていない。

 花屋さんでのことである。花屋さんで買物をして、フラワーギフト券を使って、残りの金額を現金で払った。その前にすでにいろいろと買物をして、手いっぱいに荷物があり、お財布をやっと出して支払った。お祝い用に発送してもらうので、ああでもないこうでもないと見繕いながらである。

 こういう時は、だいたい頭の中はすでにスローになってしまっている。この場合のスローは、"のろまさん"のことである。

 お釣をもらったことも忘れて、「あ、お釣は」と口に出して、お財布を見たら小銭とレシートは入っている。「あら、私、1000円札もっていたの。1000円払ったの?】と聞いた。なんとなくお財布に1000円札がなく5000円札しかなかった気がしたのだ。

 「ええ、1000円札をいただきましたよ。」と店員さん。優しい感じの奥様風の人である「あ、そう。わたしの勘違いね。5000円を出したと思ったから」と頓馬なわたし。

 勘違いだと思い、そのまま帰って、私は忘れていた。

 そこへ、件の店員さんから、「お客さまの言葉が気になって後で帳尻をあわせたら、4000円余ります。やはり5000円札をお預かりしたようです」との思いもかけぬうれしい電話。

 今日、しっかりと返してもらい、お詫びにと菊の鉢植えまでもらってきた。

 この世知辛い時に、何だかいい気分になった。

 頓馬なスローもたまにはいい。世の中、いい人がいて助けてくれる。

 あのお店の常連になりそう。

2004年10月28日「心のケア」← →2004年11月03日「中国国宝展

[掲示板]

 

[読者からよせられた声]


5000円札出して「1000円札でした」と言われて納得してしまう篠
崎さんも篠崎さんだけど、お店の人も正直だよね。日本人のモラ
ルの高さに、ホッとしました。 (吉田)

[掲示板に寄せられた声]

タイトルに誘われて  投稿者: aine389 投稿日:2004/11/03(Wed) 13:16 No.132

1000円?5000円??もしや新札の事?ミーハーの私はつい覗いてしまった。タイトル効果って凄いね。未だ新札見てないの。以前の仕事は銀行に日参して帳簿処理の仕事だったので記念硬貨等新しい物に敏感だったのに、社内の職種が変わってからとんと金融機関に足が遠退いたの。この悦子さんの出来事私も良く経験するのですが大抵は自分のミスなんです。ある時はおつりを頂いて買った品物忘れたり何だかなーって感じ(^^ゞ最後はきっちり帳尻が合いお土産迄頂いて良かったこと。うふふ



Re: タイトルに誘われて 篠崎悦子 - 2004/11/03(Wed) 13:45 No.133

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 樋口一葉さんは評判がいいようですね。私も新札入手を楽しみにしています。
 この頃は極力買物時のドジには気をつけようとしているのですが…。わたしも通勤の帰りに駅ビルのショッピング街で、買った物を置いていったことがありました。「お客さ〜ん、忘れもの。大丈夫?」と言われました。余程、ぼーっとしていたのでしょうね。ずっと以前は、ケーキを確かに買ったのですが、帰ってみると無いのです。ケーキ屋さんにрしても、分かりませんと。何処に置いたのか。世の中、善人ばかりとは限りません。

 

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