過日、東京国立博物館平成館で開催されている「古代ギリシャ展」を鑑賞した。
毎度の事ながら、上野公園は賑わっている。特に過日は夏休みに入り、先般世界文化遺産に登録されたル・コルビュジエの建造物もあることからか。
私は歴史に関心があるし、ギリシャ旅行をしているので、この特別展には是が非でも行くことにしていた。
歳を重ねると、いろいろと多くものを見聞きしてきていて、それを再確認する機会となることが多くなる。今回もそうだ。じっくりと2時間半かけて鑑賞した。
古代ギリシャは西洋文化の祖であり、アレキサンダー大王の故郷マケドニアからヘレニズム文化、ローマへと繋がっている。ギリシャ神話は伝えられ、紀元前に書かれたホメロスの書『イリアス』 『オデッセイウス』が読まれて、今日の発掘研究を確かなものにしている。
50年も前に学んだ歴史よりは多くの発掘発見があり、今日書き加え換えられてもいる。
こういう古代のものを観るとき、いつも考えさせられる、古代の人々の偉大さを。それも普通の偉大な人々を。もちろん偉大な人物がいたのだろうが。普通の人が、岩に絵を描いたり、建てものを作ったり、人型を造ったり、壺や神器を造ったりしている。
果たして、現代の何が4、5000年も残るのであろうか。
素晴らしい人間の、美しい底力にゆっくりと浸った一時だった。
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