何時も朝取り野菜を売りに来てくれる馴染みの八百屋さん。ご夫婦で旦那は軽トラの運転、奥さんは売り手と仲睦まじい。85歳だ。元気元気。
その彼女、今畑に行くと悲しくなっちゃう、と。烏にトウモロコシは剥かれてしまうわ、ハクビシンには西瓜やなんやら食べられちゃうわ。人間の仕業らしき事もあると。
そりゃ、悲しくも腹立たしくもなろうよ。丹精込めてほんとに畑仕事をしているのだから。
でもそんなのにも負けずに、彼女は前向き。ヨガはいまだに続けているが、来年はご主人が車の運転はやめると、じゃ二人で以前にやっていた墨絵をまた始めようとはなしているの、と。花付きがいい今年の桔梗を眺めながら、書きたくなるのよ、上野に出展したこともあるの、と。
畑仕事は自然との共生であるが、いろいろと敵を穏やかに受け入れている姿が長生きの秘訣か。
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