千葉のスローライフ安房群千倉町にある高家神社は、日本唯一の料理の祖神を祀る神社である。 歴史は「日本書紀」の祭神・磐鹿六雁命(いわかむつかりのみこと)にまで遡る。 延喜式神名帳に登載される小社の一つで、現在のところに祀られたのは江戸時代初頭。 高倍さまとして、宮中醤院(ひしおつかさ)で醤油醸造・調味料の神として祀られている。醤には、野菜を発酵させた草醤(くさひしお)、穀物を発酵させた穀醤(こくびしお)、魚などを発酵させた肉醤(にくびしお)があった。今で言う、漬物、味噌醤油、塩辛であり、これらが日本料理の基礎をなすものとして崇められた。 今から1000年余り前、平安時代の光考天皇は料理に造詣が深く、光考天皇の命により、さまざまな料理をまとめて後世に伝えたのが、四條流の祖四條中納言藤原朝臣山陰卿で、宮中行事の一つとして行われている包丁儀式もその伝えの一つである。 高家神社では、10月17日(旧神嘗祭 かんなめさい)と、11月23日(旧新嘗祭 にいなめさい)に、神社境内で包丁式の奉納が行われている。 千葉県はじめ、全国の醸造食品関係者、調理関係者が寄進して、老朽化した拝殿の改築、境内整備などが進められていた。 (2005.02.20 取材) |
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