企業の消費者窓口を、久々に幾つか見学する機会があった。 わたしは、消費者と企業のパイプ役(ホームエコノミスト イン ビジネスー<ヒーブ>)の先駆者として、30年来こうした仕事に携わってきた。 従って、企業の本格的な消費者対応もほぼ私と同じ歴史である。 久々に消費者窓口の現場を見学しての感想は、さまざまな手を尽くして真摯に対応しているところと、形ばかりは作っても消費者と繋がっていないところと、両極端になっていることだ。 消費者と直接に面と向かっている小売業やそのメーカーは、消費者とのコミュニケーションに必死である。消費者の声が経営の命だと知っているからである。 どちらかと言えば、重厚壮大な企業、そして、金融機関などは、消費者窓口はあってもどこにあるのか消費者には分からず、酷いときには社員すら知らず、従って必要なときに消費者と繋がるすべがない。 消費者指向を掲げながら、恐ろしいほどに企業論理だけで動いている。 消費者の選ぶ権利から、企業は淘汰されていく時代だ。 消費者の声をしっかり聞く力をつけた企業でないと、生き残れない。 役所も同じことが言える。 金融庁が7/19、「金融サービス利用者相談室」を開設した。 рヘ03-5251-6811。フリーダイヤルでないところが役所らしい。 (05.07.20) |
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