悦子の談話室

福沢諭吉展

     
 

東京国立博物館で開催されている。
"未来をひらく"と枕詞がある。
慶應義塾創立150年記念なのである。

私は慶応卒ではないが、福沢諭吉に関係の深かった方のお孫さんに当たる方からご案内を頂き、なお、松永安左衛門蒐集の国宝なども観たくて出かけた。

福沢は正に未来をひらいた人である。
23歳の若さで1858年に江戸で蘭学塾(のちの慶應義塾)をひらいた。
そして、幕末に3度欧米視察に出かけている。
勝海舟との確執はここらあたりにある。
とにかく日本の独立のためには文明化が必要と唱える。

生涯無位無冠をとおした。
たとえ異端とみられても、思ったことを堂々と述べる勇気と気品を重んじ、その姿勢こそが文明の進歩に繋がると信じた思想家であった。

家庭を重んじ、四男五女をもうけ、特に女子の尊重平等に力を入れた。
(それにしては、現在も続く交詢社は男性の倶楽部で女性をメンバーにいれないのは、如何に!)

彼と交流のあった松永安左衛門の蒐集品は見事な物が多く、驚くばかりである。
財界人で茶人でもあった松永は、これまた凄い人だ。
その他、福沢と志を分かち合った財界人はそうそうたる人物ばかりで、まさに日本の近代化を未来をひらいたのであった。

福沢諭吉の著書を読んでみよう。
『西洋事情』、『学問のすすめ』など。

(9.01.14)

 
     

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