『幸福立国ブータン 小さな国際国家の大きな挑戦』大橋照枝著白水社が大橋照枝さんから贈られてきた。
著書によれば、ヒマラヤ山脈の小国ブータンは人口67万人。西洋的尺度GDP(国内総生産)でみると決して経済的に豊かとは言い難いが、国民総幸福(GNH Gross National Happiness)という尺度を発想し、その実践の継承に若干30歳の第五代国王が取り組んでいるという。
30年前から国王自らがGDPでなくGNHを目指す決意をし、憲法に謳っていると。
ブータンでは国民の97%が「幸福」と答えるという。
日本人の幸せ感を内閣府「国民生活選好度調査」2009年でみてみると、10点満点で6.5点。
同様の調査で欧州諸国を見てみると、1位がデンマークで8.4点、2位がフィンランドとノルウェーで8.0点、次にスイスが続き7.9点となる。
日本人はハッピーと答えにくい事が多い。
著者はこうした日本の今日の、特に地方自治体が参考に出来ることがブータンに多いとする。
こんな中、中国の経済成長率が2桁に達し、今年中にも日本を抜いて世界2位の経済大国になるだろうとの見通しがマスコミから報道された。
相変わらずの経済大国指標だ。
著者は長年市民の満足度幸福度向上への模索を精力的に続けている大学教授。
(10.07.17)
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