悦子の談話室

国勢調査員の仕事

     
 

国勢調査票を配布するのに一苦労。

回収作業が思いやられる。

ポストに入れて置く訳にはいかず、面接で手渡さなければならない。

留守の家には、何時行ったらいいか、こちらの電話番号を書いて連絡票をポストに入れておく。

それでもなかなか返事はこず、夜討ち朝駆けである。

アパートに夜明かりが点いていたので、行ったら、中国人の留学生。ボストはチラシばかりだから見ないという。

片言の日本語と英語で、その場で聞き取り、代わりに書いた。

こんなことするのと怪訝そうだったが、わたしの優しい説明に(!)、何とか話してくれた。

あるお宅は高齢の一人暮らし。

調査票を置いて、回収の日時も書いて、大声で説明してきたが、案の定、錯覚して次ぎの日、近所の知り合いに何やら聞きまわったらしい。

お隣りさんが我が家に連れて来てくれたので、一緒にそのお宅に付いて帰って、代わりに書いた。途中まで書いてあったのに、途中で何だか分からなくなって、パニックになったのでしょう。

耳が遠く、明らかに、まだらボケ状態だ。

一人息子が60歳で定年退職して、戻ってきてくれるのをひたすら待っている。

勿論、今日も多分昔も、個人情報の保護は堅守である。

家に戻ったら、支給されたシャープペンシルがない。多分、あのお宅に忘れてきたのだろう。

こちらも、そろそろ、何でも忘れ始めているゾ。

(05.09.25)

 
     

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