朝、ゴミを出しに出たら、我が家の前の公園で、小さなリュックを背負ったうろうろしている男性に声を掛けられた。
「この辺に、三角点はありませんか?」
変な人だと思ったが(近頃、子供でなくても、知らない人に声を掛けられたら逃げたくなる)、まあ教えた。
公園内の我が家のまん前に、ずっと昔から三角点はある。三角点とは、測量に使う地点で、その辺りを見渡せる高いところに設置されている、小さな目印。今ではコンクリートのようなもので地面すれすれに設置されている。
何だか細かな地図を見ながらの彼の説明によると、明治時代からの測量につかわれていたもの。大切なもの。ここは海抜22mですね。
「物好きで、こんなもの探し歩いてます。運動のためにも。奥多摩に住んでいます。今朝電車で来ました」
兎に角朝早く妙な人だが、見た目はインテリ風の退職者風。「ご苦労様です」と声をかけて、わたしは寒さの中家に駆け込んだ。
お宅の周りにも、三角点あるはずですよ。探してみては如何。
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