今朝の始発から、事故のあった宝塚線が運転再開された。 どうして、そんなに急いで再開しなければならないのか。 まだ、傷が癒えていない、こころも怯えているであろう人々の多い中、なぜ走らせねばならないのか。 事故現場近くには近寄れない人々も多いはずだ。 これを機に、われわれの身体もこころもスピードに追われる恐ろしい社会のあり方を強く反省し、もっとゆとりをもって、スローでゆける仕組みを考えていってもよかったであろうに。 ここでは、こうした動きに反対する人は誰もいなかったはずだ。 事故現場を通過する時、電車の中から手を合わせている人々がテレビで映っていた。 今の社会は、皆の犠牲の上を、皆がどんどん走りぬいている、そんな恐ろしい映像に映ってみえたのは、私だけではあるまい。 JR西日本は、一刻も早く再開せねば売上げが滞るという企業論理だけに強く呪縛されてしまっているとしか思えない。 社会が見えていないのであろう。 かつて、鉄道会社は夢や憧れを乗せて走る、社会のリーディング・カンパニーだったはずだが。 (05.06.19) |
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