千葉ウィメンズ・フォーラム
メンバーのお一人から寄せられた闘病記シリーズです。
9月4日に纏めて送られてきましたが、幾編かに分けて連載しました。
これが最終編です。
股関節を人工股関節に入れ替えるの記ー7
7月17日
今日は 土曜日で 患者の大移動 何人もの患者さんが退院 おめでとう と言いたいところだが 入院希望者が 沢山いるのか 夕べ突然明日退院といわれて 急遽家族を動員して退院した方も。
いつもおしゃべりしていた方は お家が 仙台 ご主人が午後にならないと来られないのであわててホテルを手配 空いた部屋が見つからないということで 病院の近所にある知る人ぞ知る 地方の出先機関のホテル讃岐会館を紹介 空いていて良かった。
ここは 讃岐藩の 屋敷跡 一部はまだ古い建物部分が残っていて優雅 リーズナブルで 紹介すると皆さんに喜んでいただける。
でも 病院は患者の都合考えなさすぎ。後で 別に報告させていただきますが この病院の設立の精神は 病院名にあるとおり 済生私たちはお助け病院 と言ってました。
今晩は 隅田川花火大会 いつもは元社員の特権で社屋屋上で花火大会となるのだが今年は無し。残念
7月18日
リハビリ
転倒防止の訓練
片足立ち 片手を壁で支えて 反対の足を浮かせて前・横にけ蹴上げる。
左足片足で立つのはなかなか難しい。
つま先立ちも
いつもの小さいボウルを腿に挟み大きいボウルをふくらはぎ下で転がす運動は股関節を曲げる訓練だが まだ不十分なので時間を延長して30分。終了間際には略130度曲がる
私の予定では 来週末までには退院。私の病気の場合 リハビリの最低時間が決まっているようで。
担当の療法士が先週2日間講習で留守。海の日で明日はお休み。この三日間分退院が遅れそう。週末頃か?フラッシュメモリーカードの整理急がねば。
窓下の 三田高校のグランドで 朝8時から 先生と女子高生が一対一で 槍投げの練習
以前は集団で練習していたのだが 誤って 待機していた人に槍が当たる事故があったとかでその後槍投げの練習は一対一とのこと。
患者さんの中にはいろんなことの専門家がいられて専門外のことが学べて楽しいことも多い。
毎朝 談話室でおしゃべりする仲間の一人は 花柳流の高弟。 花柳翫一氏は舞台の途中で大きく跳ね上がる所作で筋断裂したとの事。 花柳流はつい半年ほど前に 家元が急死して跡目騒動が報道されて心配していたところ。
我が実家は田舎の料理屋。華やかなりし頃はたくさんの芸者さんが出入りしていたのでいつも 踊りや音曲があふれていました。
こんな日常から抜け出してほぼ30年 時々温習会等を見に行くことがあっても 流派の中の情報までは耳に遠くなってましたので懐かしいお話の日々でした。
例年3月に花柳流の会が国立劇場の自主企画で実施されるということで次回は出かけることをお約束。
7月19日
自主練習 足の爪切り成功 汗だくで2時間!
ついでにストッキング履きも これは途中で断念。
体重が元に戻った。手術を受けるには 体力が必要ですし 自己血採取のため 貧血予防の食事療法で少し高タンパク質食を継続したので 入院直後は 通常より2kg程 体重過多
入院中の提供される食事は養生の一種と理解しているので きちんといただく。その上で増えた体重を落とすためにお菓子類を控えて やっと通常体重に戻った。
1kg太ると股関節に6kgの加重がかかるということで今後も太りすぎは禁物
7月20日
自主練習 ストッキング・ソックス履き成功 どちらもしばらくは緩めを着用すると良いと看護士からアドバイス
反対の窓際に ご高齢の夫人が入院
糖尿病で何度も血糖値測定 その結果で食事の一部が変わるよう 大変お気の毒と思っていたら 暑い 暑い と言い出した。ここのところ冷房がきいて側弯症の方が術後で 咳が出ると苦しいということで我々は協力して 部屋独自の冷房は止めている。
ところが この高齢のご婦人の お孫さんの一人が 他の病院の救急救命室の看護士とか。暑いとナースセンターにねじ込んだ。(この方は面会時間を過ぎても残ってハイヒールの足音高く歩き回る)早速主任看護士が来て冷房を設定しなおす。
我々は 事情を話すが 主任看護士は 部屋の設定基準温度は27度であるからその温度に設定したとして温度を上げることを拒否。前に私が暑いと言っていた時はこんなものではなかったように思うが当時の室温を確認していないので黙る。
夜半 寒くって お布団を引き上げる。普段は自前の半分サイズタオルケット。翌朝3人が咳をしている。でも室温は上がらない。私も喉が痛い。さっそく備え付けのアンケート用紙に5人でアンケートを書く。
7月21日
主治医から 週末に退院しましょうか? やった!!
リハビリ 自転車漕ぎ 自転車にまたがるのに足が上がりにくい。挑戦30分
看護士さん達が先週頃から 廊下で会うと挨拶してくれるようになった。もちろん患者同士も
お互いに病状話したり、 いろんな考え方や対処法があって面白い。勿論そっとしておいて欲しそうな方には無理せずに でも 黙って会釈をすれば返してくれる人がほとんど
美味しいお食事処の紹介会も 日本中と言っても過言で無い程各地から見えているので知らない食材があったりする。
夜は寒くて長い
7月22日
主治医から 股関節置換術をした患者は自動的に障害者4級に認定される。申請書を書くから用紙を準備するようにということで家族に区役所から申請用紙を取ってきて貰う。
これによって補助されることは不明とのこと 少なくても都立美術館の障害者鑑賞会は無料
(退院後 区役所に申請したところ 都営の乗り物と区の運営するミニバスは無料・
JRは100km以上は半額 港区の運営する海の家とか山の家とかは先行予約可能 入浴券10枚/月 タクシーは10%OFF その他 地域によって異なるとのこと)
リハビリ 退院後の生活に対応した訓練・注意
お風呂の入り方・お買い物の仕方・バスや電車の乗り方等
7月23日
退院に向けて各種検査
病院の対応
室温について 事務長が詳細を聞き取りに来る。暑がりおばあちゃんの部屋を替わることに。
食事について 食事は 入院時主食に二つの選択肢がある ●パンかご飯か ●量は全量か半量か
私はご飯を半量を選択 これで1600キロカロリー 、タンパク質75g普段はこれで満足
ところが 第4水曜日の昼は麺料理 昨日は冷やし中華 ところが これは主食ですから当然麺は半量、ところがこれに従ってトッピングも半量 ということは 副菜が半量ということ おかしくないですか?と昨日の昼食のお盆にメモを入れたら 今朝 栄養士が飛んできて説明 私も一度くらい栄養不足 でも大勢に影響は無いとは思うが 外観もあまりにもみじめ 食事はお腹だけではなく心の栄養 と訴えたら次回からは 訂正します。とのこと。
いつも院内の移動や食事の運搬等のお世話をしてくださる方が3名いられるのですが 紅一点の元女(がんじょ・金沢出身・金沢でも同じ名字の方は少ないそう)さんが 入院時自分が担当の人にはこの件アドバイスしているとのことなのでほかにも不満に思ってる人は多かったのかも
7月24日
主治医から 昨日の検査はすべてクリア
退院後の生活指導
まだ 前任地に比較すればゆとりがあるのか 入院時も必ず一日2回は直接回診(大病院だと別に担当医がいて主治医が回診は1〜2回/週)してくれたが 1時間かけて丁寧に説明してくれる
妹が今日明日必要な最小限を残して荷物を撤収してくれる。
7月25日
会計 ¥540,000 のところ 支払いは ¥110,000 高額医療費補助制度のおかげ
同室の方を始め 同病の仲間(半分は私と同じ主治医の追っかけさん)・談話室のおしゃべり仲間に送られて退院。
前に書いた華都飯店で、主治医、リハビリ担当の療法士の方と我が妹と割り勘でランチ(私の大食漢ぶりに皆さんびっくり)
皆さんありがとうございました。
(完)
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* ご快気おめでとうございます!!!
たいへんでしたね。
ただただ貴姉の強靱な精神的エネルギーに感服いたしました。 (篠崎 09.09.14)
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