久々の薫風

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九十九里浜日記

2009年05月27日

昨日は亡父の命日。
久々にお墓参りをした。

実は、イギリス行きをキャンセルしたので実現した。
姉は、私がこの頃イギリス旅行をすると聞き、お墓参りはどうするのかと思っていたという。
そうなのです、すっかり失念しておりましたです、はい。
13回忌も過ぎるとこんなものですかね。親不孝者目がっ。

辺りは田植えがすっかり終わり、清々しい緑の風がこころに吹き渡っていく。

墓標を見て、「多分100歳か101歳だね」と一緒に行った姉と指折り数えた。

その姉は昨年古希を迎えて大いにショックだったとか。
そうですよ、図体ばかり大きな家族やペットの面倒を一手に引き受け、現役主婦でばりばり働かされ、ふと気がつくと、えっ70歳?! そんなに年取っていたの!!

私だってとっくに還暦を過ぎたのがいまだに信じられない。

九十九里の家のお隣さんと久々に話した。
「えつこちゃん、なかなか帰ってこないから、どこか具合でも悪いのかと心配していた。私はもう88歳。いつ逝ってもいいと思ってる」と。 耳が殆ど遠いので一方的に話し続ける。
このおばあさんは、私と同い年で小さい時には一緒によく遊んだ娘さんを早くに亡くしている。今回はその話しは出なかった。
こちらは彼女と顔を並べ合おうとしゃがむ。彼女の顔がシミ一つなく皺もなくてとても綺麗だ。
「綺麗な顔してますね」というと、これは聞こえるのかな。
「わたしはね、若い頃から白粉が好きだったの。今だってファンデーションを少しつけているよ」と。

さて、もっともっとここにゆっくりしたいが…。
どうやっても都市部にはこの田舎の薫風は吹かない。

  

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