今日は、仏様を送る日である。
昨日、隣りのおばあさんがお線香をあげにきてくれた。83歳だそうだ。腰は曲がり、耳が遠く、目がよく見えないという。隣りはおじいさんが昨年亡くなり、新盆である。私の幼なじみで一緒によく遊んだ長女が大分前に病死している。照子ちゃんといった。照子ちゃんの思い出話になり、ひとしきり涙をこぼして、屈んだ腰で杖をつきながら帰っていった。照子ちゃんとはほんとによく遊んだ。殆ど毎日一緒に転がるように遊んでいたと、うちの亡母も言っていたっけ。照子ちゃんと遊ぶことが全世界だった、幼く無垢で素晴らしかった遠い日々がよみがえる。
迎え団子に送り素麺という。お盆の13日は団子を作って仏様をお迎えした。今日は素麺を供えて、盆飾りをしまってから、送る。そして、今度は提灯に灯を入れて、消えないように墓まで送り届ける。
夕方、また提灯をつけた人たちで墓への小道が賑わう。
また来年ね。
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