『そうか、もう君はいないのか』 城山三郎 新潮文庫 400円+税
台風10号が昨晩から千葉県をかすめて各地に大雨を降らせている。
先日テレビで見て感激した作品を早速アマゾンで取り寄せて読んだ。田村正和追悼番組としてながされたのだ。田村正和もよく演じている。流石、坂妻の息子だけのことはある。
経済小説の第一人者として知られた著者。たしか『毎日が日曜日』しか読んだことはなかったかな。
この小編は、妻のことを描くように勧められ、綴っていたものを著者の死後編集者や次女がまとめたものだ。
実にいい。読んでいてなごむ。城山三郎と奥さんが二人ともとてもいい人なのだ。だからこんなに和やかな家庭を築いてきたのだ。二人の出会いから奥さんが亡くなり、自分も抜け殻のようになって奥さんのところへゆく、ともかくいい。二人のやり取りがとてもいい。お互いを思いやれる人と巡り合って、とてもいい。
それを見ていた子供たちも、だからかこれもいいな。心休まる。
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