『わたしはマララ』

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読書日記

2014年12月09日

今年のヘーベル賞平和賞は17歳のパキスタン人女性が受賞した。最年少受賞者だ。その名はマララ。
この10日、ノーベル氏の誕生日に、ノルウェーのオスロで授与式が行なわれる。ノーベル氏はスウェーデン人だが当時はスウェーデンとノルウェーの関係が最悪でか、彼の計らいで遺言に平和賞はオスロでとされたそうだ。
彼女の堂々とした勇姿は素晴らしい。タリバンの銃撃を受け、奇跡的に生き延びた彼女のおそるべき信念、勇気は驚異的だ。
それに引き替え、豊かさと平和に浮かれている日本の大人の姿は一体何か。

『わたしはマララ』 マララ・ユスフザイ、クリスティーナ・ラム共著 学研パブリッシング 1600円+税

この本は、マララとクリスティーナの共著である。
マララは、真のイスラム教徒。タリバンなど誤ったイスラム教信者の暴挙に対抗して、父親の教えの元、"女子にも教育を"と訴え続けている。
父親が貧しくも教育に熱心な有識者、活動家で、父親がタリバンらの殺害標的にあがっていたが、マララもマスコミなどの取材や国際会議などでの発言の機会が多く、標的にされて、白昼学校からの帰りのスクールバスで狙撃された。15歳の時。
クリスティーナは、国際的に高名な戦争報道記者でパキスタンとアフガニスタンの情勢をリポートした。

マララの生まれ故郷パキスタンの北部山岳地帯スワート渓谷の美しい景観や、貧しさ故の政情不安悪化、教育不在、日常の家族などなどをマララの目を通して平易に書かれている。
11歳の時はすでに頼まれてBBCの現地放送にブログで投稿したりするほどになる。
自爆テロが日常茶飯事の環境の中、悲劇に遭った女性首相ベナジル・ブットに憧れたりする。
そして、タリバンに狙撃され九死に一生を得てイギリスの病院で快復、16歳で国連でスピーチをし、その反響などが子供らしい感情で書かれている。
パキスタンでウサマ・ビン・ラディンがアメリカの特殊部隊に急襲され殺されたことをニュースで知る。イスラムとアメリカとタリバンとパキスタン、アフガニスタンの複雑な軍事関係が一般市民を苦しめていることがよくわかる。

マララという女性は計り知れない力を持っている。
2000年前のイエス・キリストがこんな人だったのではないかしら
 

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