『いくつになっても、旅する人は美しい』 桐島洋子 だいわ文庫 680円+税
著者はシングルマザーの元祖。その肩書を引っ提げて、世界中を旅する。
文藝春秋派遣の従軍記者としてベトナム戦争を取材したのだから、根性の強さも知れよう。
筋金入りのスノッブで、歯に衣着せぬ小気味いい一言が爽快である。
"若く美しいミーハーのダイアナ妃よりも昔馴染みのオトナの女で自然派のカミラ夫人を愛するチャールズ皇太子を応援している" 、とか、
(ロンドンオリンピックの頃か)オリンピックには興味はないので"と、さっさと地方に出かけてしまう、と。私も全く同感で、東京オリンピックの頃は、私は多分海外に避難しているかな。
この本は、著者のこれまでの国内・海外経験、出会った人々の思い出話が綴られている。
戦前戦中を上海で優雅に過ごした幼児の頃の思い出が何かにつけて出てくるのは、まさに三つ子の魂百までもだ。
私も40か国以上は海外各地に旅している。彼女の旅路と重なる処も多かった。
昨今は近場の国内旅行が多いが、どっこいしょとまた外へ出かけてくるか。
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