『使命ー岩手県警察の3・11』 岩手県警察本部監修 岩手日報社 1200円+税 (14.07.13)
過日、三陸海岸の旅に出かけた折り、土産物売り場でこの本を入手できた。
そして、一昨日早朝4:22、長い揺れがまたあった。大きな地震と感じた。11.3.11大地震の余震だと報じられた。
丁度この本を読み終えたところで、夢にみたりして、こちらのこころも改めて怯えきっていたので怖かった。
3・11東日本大地震の時に、死に物狂いで警察官としての使命を達成すべく戦った警察官の記録である。
正にその時、瞬時に大津波から避難誘導へと移る意識は筆舌を尽くせないものだったろう。一緒に誘導作業に携わっていた人が飲み込まれる。自分も巻き込まれる。
13年10月18日発刊。警察署、交番、学校、役場など、記録書類と共に全て流されてしまった。そんな中での編集発刊も使命に感じたからだろう。
その間の記憶はないとする人、正直なところだろう。地獄の中の格闘であったろう。生き延びられたから書ける。殉職者も多い。未曾有の戦場だったことだろう。
我らは遠くテレビで見ているだけ。当地でも既に無線が効かず、空からの恐ろしい大津波の映像はただ撮影するだけだったのだ。
我が姪は当時警視庁機動隊に職していて、1週間後あたりから10日間くらいだったか、救出支援に現地に派遣された。
1年経ってからの被災者訪問、仮設住宅訪問などの記録も、警察官自身被災者で家族を亡くしていたりして、こころが痛む。
被災者のこころの復興はまだ遠いと記さなければならない痛々しさ。
涙、慟哭なくしては読めない記録である。
是非国民みんなに読んでこころを寄せて欲しい。
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