上野公園にある東京国立博物館平成館に特別展「栄西と建仁寺」を観に出かけた。
皇居では天皇陛下の傘寿の祝いを記念して、乾通りが初めて一般公開の花見を催し連日10万人を超える賑わいだったそうだが、
上野公園も時期も時期とて、予想を超える大賑わいだった。
出がけに近所の稲丘小の見事な桜満開。
栄西と建仁寺展。
京都に建仁寺を開創した栄西(ようさい)の800年遠忌にあたり、栄西や建仁寺ゆかりの宝物を一堂に展示されている。
建仁寺は禅宗であり、京都五山のひとつで三位に位置する。
禅の修行に欠かせない健康保持眠気払拭のため、当時高貴には嗜まれていた飲茶を日本で初めて一般に取り入れた。
その当時からの茶道の原型、禅林の茶を象徴する「四頭茶会」が再現されている。
我が友で茶人の山崎仙峽さんが教えを請うている建仁寺でもあり、是非観てみたかったのである。
その他、高僧像や栄西の遺墨、北の政所着用の打ち掛け、屏風、絵画、袈裟のなどなど圧巻である。
海北友松(かいほうゆうしょう)の「雲龍図」、伊藤若冲の「雪梅雄鶏図」、そして最後に尾形光琳筆といわれる「風神雷神図屏風」を観ることができる。
素晴らしい特別展なのに、近頃気になるのが鑑賞のマナーが薄れつつあること。
多くの人々が鑑賞出来るのはいいことなのだが、多少声高に知ったかぶりの論評してみたり足音高く歩いてみたり、いずれ素人なのは明々白々。傍迷惑だ。こういうところに来る人としての品格が問われる。こういうことが多くなりつつある。とても残念だ。
折角の、いにしえの時に触れる落ち着いた価値ある鑑賞が台無しになってしまう。
さて、こちらも花見時期のみ解放される国立博物館の庭園を散策した。
広大な庭だ。
もみじの赤もいい。
桜は満開を過ぎたようだ。
木木の大きいのには驚く。
松永安左衛門氏寄贈の小屋。
この大木が桜なのである。
博物館本館の裏手にあたる。
白いおおしま桜。
本館裏手から庭全体を見下ろす。
上野公園の桜。
今宵も花見の宴がまちきれないようす。
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