年に一度、茶会に招いてくれる知人がいる。
茶道家の仙狭宗喜さん。和服の似合う痩身で美しい女性。これまた綺麗なお弟子さんが多くいて、総出でもてなしてくれて、それは華やかな茶会だ。
春の飯後の茶事。
京都からこられた嵐山にある寺のご住職いわく、東京の茶席は堅苦しくなくていい。楽しい時を過ごさせて頂きましたと。東京のではなく仙狭さんのお席が楽しいのである。作法に拘らずに。
この住職の書かれた掛け軸が床に掛けてあった。「忘筌」 おのれをすてること、私が私がと自己にこだわらないこと、の意とか。自分に拘りすぎるから苦しくなるのだと。
良いお話をいろいろとうかがえた。ふくよかなご住職だ。
京都にも来て下さいとのお誘いに、ではみんなでツアーを組んで嵐山のお寺にうかがいましょうということになった。
実に楽しい。
毎回、ホテルオークラ東京の茶室「聴松庵」でひらかれるのだが、ホテルオークラが改築とかで夏には取り壊しとか。ここでは今回が最後ということになった。
メインロビーには、大きく桜の花が生けられていた。吉野桜だ。染井吉野よりは白い花だな。
東京は今日すでに桜が満開になったらしい。車で(ちょっと道を迷って)、都内の桜をおおいに愛でることが出来た。雨が降っていたが。結果オーライ。
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