過日、東京文化会館でオペラのマチネを観た。東京は猛烈に暑い日だった。が、オペラの筋はクリスマス・イブからの真冬のもの、舞台では雪が降る。こんな涼の取り方もいいのかも知れない。
演題はプッチーニの「ラ・ボエーム」、 ローマ・イタリア歌劇団の演奏。
オペラは悲劇で終わる。舞台の最後はラ・トラビアータ(椿姫)と同じくとても悲しい。当時は不治の病とされた結核で死んでいく話しである。
パリの屋根裏に住む若い貧乏芸術家たち(ボヘミアン)の話し。二組の恋人たちが対照的に描かれている。方や真剣に辛気くさいまでに愛し合う。方や楽しく適当に愛し合う。しかしみんないい人なのだ。
久々の生のいい声が聞けた。特にミミ役のカルメラ・レミージョさんの透き通るソプラノがいつまでも耳にこだましていた。
オペラはいいな。こころが昂ぶって活性化する。元気になる。
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