悦子の談話室

トリノ・エジプト展

     
 

イタリアのトリノには一度行ったことがある。
が、こんなに私の興味を引く「トリノ・エジプト博物館」があるとは全く知らなかった。
従って寄ってこなかった。残念至極!
エジプトに興味を寄せるのはサボイア家に引けを取らない私なのに。

今、上野の東京都美術館で「トリノ・エジプト展」が開かれている。
門外不出だった「アメン神とツタンカーメン王の像」など120点の秘宝が、そのトリノ・エジプト博物館から運ばれてきた。

トリノはイタリア北部ピエモント州の州都。古くはサボイア家のつくったサルディーニャ王国の都。1861年に初めて統一を果たした際、はじめの3年間イタリアの首都ととして栄えたほど。

トリノ・エジプト博物館は、そのサボイア家が16世紀あたりから蒐集していたエジプト秘宝を所蔵していたもの。19世紀になると欧州各地でエジプト美術の収集に熱を入れた。サボイア家も当然ナポレオンのエジプト遠征に加わり、その時に得た多くの秘宝と、後にフランス総領事になったベルナルディーノ・ドロベッティの収集品を購入。現在の古代エジプト関連収蔵品の数は3万点を超す。

この度運ばれてきたものだけでも、ミイラは勿論のこと、大型の彫像、色彩木棺、ステラ(石碑)、アクセサリー、パピルス文書などなど。「トリノ・エジプト博物館」は世界屈指の古代エジプト・コレクションを誇っていることはたしかだ。
是非行ってみたいものである。
先ずは上野の「トリノ・エジプト展」で。必見である。充実している。
10/4(日)まで開催。

このようにして、古代エジプトの秘宝は世界各地に持ち出されてしまっているのではある。

(09.08.27)

 
     

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