津波がおきた時刻には、わたしは成田空港にいましたので、津波のことを知ったのは今朝のことです。社員が「ツナミ、ツナミ」と言っているので何かと思ったのですが、大事件でした。ツナミは「tsunami」という英語で津波の意味だそうです。
ペナン島のリゾート地でも被害がありましたが、どちらかというと現地人向けの海水浴場での被害が多かったようです。また、ガーニードライブも冠水し、水上家屋などに住む漁民やインドネシア人などの不法就労者が犠牲になったようです。幸い、日本人の死傷者は皆無だったようです。
スマトラ沖で大陸棚の下にインド亜大陸のプレートがもぐりこんでいることくらいわたしでも知っているのに、タイもインドネシアも近隣諸国すべてが無関心だったのが不思議でなりません。これで、マレーシアも「地震のない国」という錯覚を捨てるきっかけになればいいのですが。
ご心配いただきありがとう。
28日午前10時の時点ではスマトラ沖地震による津波の犠牲者は2万3千人を超えています。インド洋沿岸諸国のほとんどは貧困国であり、十分な救援活動も行えず、通信設備の故障等で情報集中が遅れており、正確な被害を把握するには後数日はかかると思われます。また、今後、被害者数は時々刻々ふえつづけ、最終的には5万人前後になるのではないかと考えられます。
マレー半島の大部分は震源地であるスマトラ島の西側とは死角になっていたために犠牲者数が52名ですんだと思われます。
震源地が少し北のアンダマン海にあったら、被害は飛躍的に増大していたでしょう。
マレーシアではペナン島の被害が大きかったようです。リゾートホテルの林立する島の北側海岸では2.5〜メートルの高波が打ち寄せたと言われています、犠牲者のほとんどは地元の漁民やその家族、不法就労のインドネシア人です。若者達のデートスポットであるガーニードライブは海岸に流木やゴミが打ち上げられています。
マレーシアでは地震はないといわれていますが、クアラルンプール市内の高層コンドミニアムにすんでいる日本人の話では「わずかな揺れを感じた。震度1くらいかもしれない」、「あわてて外に飛び出した人も多かった」と言っていました。
マレーシアの建物はいわゆる耐震構造になっていません。自重に耐える設計になっていても、揺れに耐える構造になっていません。地震国日本からきたわたしたちはそのことに大きな不安を抱いていますが、この国の人たちは100年に一度あるかないかの地震のために、建築コストを2倍もかける必要はないと考えています。耐震構造になっていても阪神淡路大震災や今年の新潟中越のようなs打撃を受けるのですから、この国の人のように気楽にやり過ごす方がいいのかもしれません。
インドネシアは活火山が多く地震の多い国であるので対策が出来ているとはずだと考えるのは甘いと思います。インド洋に面したインド、スリランカ、モルジブ、バングラディシュ、ミャンマー、タイ、インドネシア、マレーシアのうち、タイとマレーシアを除いて、どの国もいつ来るか分からない災害を予測して、自国民の生命と財産の安全を図るという作業をする余裕はありません。特に内戦状態に近いインドネシア/スマトラのアチェ地方やスリランカはどうすることもできません。
現時点での死者数は少ないのですが、バングラディシュとミャンマーは、自然の防波堤の役割を果たしているマングローブを乱伐して、台風や津波による高波をもろにかぶってしまう状況にあり、情報量も少ないので現実の被害がどのていどか予測がつきません。
日本でも甚大な被害が出ると政府によって予知対策がとられるように、タイやマレーシアでは津波の予知対策は近い将来なされると思います。
この災害によって被害の合った国は、観光客の激減というダブルショックを受けることになります。一番深刻なのはタイでしょうが、マレーシアも心配です。マレーシアについていうなら、この国の政府は必ずきちんとした対策をとるでしょうし、日本で観光地に行って災害に遭う確率よりもマレーシアの方が低いといえると思います。
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