一ヶ月振りの九十九里町の家に来た。
何はともかく、暖房を整える。
夏場に外していた障子や襖を入れる。
そして、暖房器具を出す。ホットカーペット、ガスストーブ、電気ストーブ、オイルヒーター、そしてやはり火鉢だ。
火鉢はいいものだ。問題はいい炭を手に入れること、備長炭とまではいかなくとも。ホームセンターなどで売っている炭は、バーベキュー用だったりして、火をつけるともうもうと煙が出てくるので、座敷では使えない。
以前はお米屋さんで買っていた。とてもいい炭で、昔は炭俵で買っていたものだ。そのお店が2、3年前、「これが最後の俵です。もう炭は扱いません。買ってくれる人がいない」とのこと。豆炭の残りの袋も買って終りだった。まいった、まいった。
火鉢の温もりはいい。やわらかく、それでいて結構強い。ふちを触ると、はっとするほど熱い。そして炭の香り。慣れない内は頭痛がするが、清清しい香りはアロマテラピーでもある。
火鉢の温もりはいい。昔の温もりがある。昔の思い出がある。
2004年11月09日「虫干し」← →2004年12月12日「豆腐屋」
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