今年の盆(盂蘭盆)入りは天候不順。雷が鳴ったり、雨が降りそうで降らない。随分と蒸している。
いつも通りに庭に盆灯篭を建て、仏壇の前に盆棚(精霊棚)を作って野菜や果物を供え、迎え団子をこしらえて、仏様たちを迎えた。
どこでも、家の周りをきれいにしたり、親族が久々に集まったり、小さな子が迎え提灯を手にもったりと、田舎のお盆は賑やかだ。
お盆の習わしは、日蓮大聖人の御書『盂蘭盆御書』に教えを説いている。釈尊の十大弟子の一人、神通第一と称された目連尊者が物惜しみが激しいが故に餓鬼道に堕ちてしまった母親を救うべく持ち前の神通力を試みるが果たせない。釈尊は「汝一人の力では罪深い母を救うことはできない。また大勢が集まっても無理である。十万の聖僧を集め、百味飲食(ひゃくみおんじき)を調えて仏を供養すれば母親を救うことができよう」と説いた。その通りにすると、母親は餓鬼道一劫の苦から抜け出すことができた。この説話をもとに今日の我々もお盆に供養を行うのであると日蓮大聖人は説く。
そうか、施餓鬼という行いがあるのもそのためか。
仏さまたちをしっかりと供養しましょう。
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