『銭形平次捕り物控 傑作編1』 野村胡堂 文春文庫 490円+税
先に『半七捕物帳』を読んだので、やはり記憶に残る人気の「銭形」の親分ものを読んでみたくなった次第。
半七よりは遅れて、昭和6年に世に登場した。江戸時代もので、言葉使いが、今は全く使われていなく、忘れかけているが良い響きの日本語で綴られている。
子分のがらっ八と与力の笹野様そして恋女房の静。江戸の社会制度、情緒はもとより、謎を解く分にも重きが置かれているようだ。
例え罪を犯しても同情できる分には捕らえず逃がしてやる。銭が飛んですかっとし、読んでいてもほっとしてついほろり。
必ず19、20の綺麗な女が登場し、20過ぎるともはやふけているので可笑しい。
この編1には、初作「金色の処女」他7作品が収められている。銭形作品は殆どが短篇で、何と300作くらいはある。
いいねぇ〜。
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