昨日、久々にオペラ鑑賞した。
スロヴェニア・マリボール国立歌劇場「カルメン」
Bunkamuraオーチャードホールにて。マチネ。
クラブツーリズム貸し切り公演。
S席で1階前から3列目中央。ちと近すぎた。オケ・ピの指揮者の頭が邪魔になる。
感情移入の激しい私は、オペラをかぶりつき席では疲れた.な。
ご一緒した高年男性二人は、「いい席で」と感激しきりだったが。
本来、ヨーロッパのオペラ座は、貴族や王族は2、3階のボックス席を自前でもっていて、オペラグラス片手に優雅に鑑賞する。スノッブではある。
1階は平戸間といって庶民ブルジュアの席。日本はもともと庶民的にできている。
かなりふくよかで存在感のあるカルメン。
優男のドン・ホセ。
ちとっとおじさん風のエスカミーリョと、そして最後のエスカミーリョの死(?)と、珍しい配役と演出だったが、これはこれでよかった。
幕開けのセビリアの煙草工場前広場で、煙草の煙がもうもうとする。
私はスペイン旅行の際、セビリアで、かつて国営煙草工場でカルメンのモデルになったところを通過した。今はセビリア大学になっている。
いまだに耳の奥で、闘牛士の歌「トレアドル ♪ ♪ ♪トゥ ラララ 」 、ハバネラ「恋は野の鳥」などなど、音楽が鳴り響いている。
「カルメン」は凄い。こんなに血脇き肉躍る曲がよく書けたものだな。でも、初演は失敗、1875年パリのオペラコミック座で。その悲嘆にビゼーは早死にしたとの説もあり、なんともはや。
メリメ原作の小説「カルメン」も凄い。赤土の砂埃が舞う、闘牛場や山賊の塒、ジプシーの踊りなど、スペインそのものだ。
もう一度読みたくなった。
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