エジプト悠久の旅
朝、アスワンをバスで出発。ナイル川のあちら側(西岸)は、貴族の墳墓が連なっている。
アスワンのバス集合場所へ。我々が一番で到着。7:30。
8:30出発。ナイル川沿いにバスは走る。
水牛や馬、羊などが多く放牧されている。高価な家畜で、毎日農作業などの後夕刻には家に牽いていかれる。
コム・オンボ到着。10:30。
コム・オンボとは金の丘という意。ここから大量の金が歴代王朝に運ばれたのか。
アスワンハイダム建設で家が水没したヌビア人10万人が移住してきた。
新王国時代のトトメス3世が造った神殿跡地にプトレマイオス6世が建てた。珍しく2組6神を祭っていて、左右対称の二重構造。出入り口や至聖所が2つある。隼の神ホルス神と、ワニの神セベクに捧げられた神殿。
(コム・オンボ神殿)
塔門、天井は崩れて少ししか残っていない。
(左右対称の出入り口)
(ワニのミイラ)
古代エジプトはなんでも神にしてしまう多神教の国。ワニ、牡牛、羊、コブラ、ジャッカル、隼、太陽、そして糞転がし等など。ぜ〜んぶ、神。
中庭の列柱は下部しか残っていないが、うっすらとレリーフの色彩が残っている。人は一緒に付いてきた警官。
ナイル川の増水、水位を測る井戸。この井戸までナイルの水が引かれている。
ナイルクルーズ船が着いて、観光客が降りてくる。
沿道の民家。家の前に水瓶があり、その水を飲んでいる。
この水を拾ってきたボトルに詰めて観光地で売る場合もあろう。それを飲んだ日本人はイチコロ!
ボトルの栓が開いているミネラルウォーターは決して買わないこと!
保存状態の最もよい遺跡の一つ。先史時代からの至聖所があり、時代毎に建て重ねられ、現在に残るのはブトレマイオス朝のもの。それでも今から2000年以上も前のものだ。
(塔門。幅79m、高さ36m)
(列柱室。このぼかしはカメラのレンズに埃のため?)
(柱の上部、天井にはまだ施された色彩も残っている。
(回廊や周壁に神話の繊細なレリーフがきざまれている。)
(塔門前に一対のホルス神像=隼がある。)
次の目的地ルクソールへ向けてバスの行列が始まる。
ルクソールに到着。宿泊ホテル「メルキュール・ホテル」に入る。ここのレストランで昼食。
名物鳩料理。といっても、皿右側の小さい2切れ。ひなの手羽、焼き鳥の塩といったところ。いたるところで鳩小屋をみたが、ようやく食にありつけた。美味しい。
左側2本はどこにいっても出てくるコフタ。羊などのひき肉にスパイスを効かせ、鉄棒で焼いたもの。美味しい。
パンはエイシというインドのナンのようなものが一般的。
ビールはステラ。
昔はテーベといった。石器時代からの遺跡が残り、歴史に登場してくるのは紀元前2180年頃。今から4200年も前のことである。古代エジプトで最も長く栄えた町。
ナイル川を挟んで東岸は神殿、ホテル、レストラン、博物館などがある街中。西岸は遺跡や墳墓だけ。
エジプト最大級の神殿である。アメン神と太陽神ラーが結びついてアメン・ラー神となり、歴代の王が次々に増築した。アメン大神殿だけで30haある。まだ発掘は続いている。壮大な遺産がまだ地に埋まっているのだ。ロマンはまだまだ広がり、歴史が塗り替えられていく。
羊のスフィンクスが両側に40体並ぶ参道と第一塔門。塔門の幅113m、高さ43m。
第一塔門の後ろに、当時の建築方法を物語る日干しレンガを積み上げた後が残っている。
(第2塔門と大列柱室)
第2塔門は第18王朝ホルエムへブ王が、大列柱室はセティ1世が着工したものをラムセス2世が完成した。ラムセス2世は次々に神殿などを建設し、建設王ともいわれる。
(大列柱室)
134本の柱が並ぶ。最も高いもので21mもある。
天井に渡された石には見事な色彩のレリーフがいまだ伺える。
(天井)
(オベリスク)
列柱室から、トトメス1世のオベリスク(高さ21.8m、重さ130t)と、ハトシェプスト女王のオベリスク(高さ30.43m、重さ380t )が望める。オベリスクは勿論あのアスワンの石切り場から切り出されたもので、一枚石である!
(巨大スカラベ像)
このスカラベ(糞転がし)像を7回回るとよいことがあるとのこと。わたしも勿論回った。
王の像はどれも必ず左足を前に一歩踏み出している。心臓のある左からで、吉法のようである。
(メルキュール・ホテルのテラスから)
ナイル川の向こう側、つまり西岸に明日行くハトシェプスト女王葬祭殿や王家の谷があり、夕陽に照らされている。
このツアーでは、夕食後遅くにカルナック神殿のライトアップショウが組み込まれていたが、わたしはパス。(正解だったようで、みなさん後ではなにも語らなかった。悔し紛れに「最高だった」と喚いたてくれた人がいた!)
昼間の見学で十分だったし、足元の悪いところ、踝でも捻挫したらそれこそたいへん。それに音声は英語だという。苦労が重なる。事前に日本語のを配ってくれたが。
それよりは、ゆっくり休んで鋭気を養っておこう。
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