『灯台へ』

読書日記

2019年08月28日

『灯台へ』　ヴァージニア・ウルフ　岩波文庫　960円＋税　

九十九里浜の家に置いてあったヴァージニア・ウルフの一冊。少しは心落ち着いてきて、手にとった。読み進むに従い、やはりどんどん魅かれていく。2度目の読破。
登場人物の過去と現在、それぞれの思惑の交差。時の流れ(空間)、人々の意識の交錯(見方)、美への耽美などなど彼女独特の手法であろう。繊細で病んだ神経を持ちこたえつつ、常に「死」を意識している。ガラスのように透明でしかも頑丈だ。
イギリス文学において新しい手法を考え実験したと言われる彼女、そんな事はどうでもいい、美しく強く戦った女性だったのであろう。

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