昨日、思い切ってヴェルディ作曲オペラ「アイーダ」を観に出かけた。
雨模様だが、完全武装して雨の合間を利用し傘をささないように注意しながら。元気が出てきた証拠だ。
マチネだから日の暮れないうちに帰ってこられる。
スロヴェニア・マリボール国立歌劇場公演
渋谷文化村オーチャードホールにて
「アイーダ」は何回か観ている。それぞれに演出が異なりそれなりに見応えがあるものだ。
今回は、オープニングで、古代エジプト探検隊が地下から抱き合う白骨遺跡を発見した件が描かれて、導入として真剣な演出がおもしろかった。
ストーリーの原作は、マリエットといわれる。フランス人考古学者。ラムセス二世の遺跡発掘などで実績をあげ、ギザに博物館を創りそれが後にカイロに博物館として移築される。この白骨遺跡などの発掘でストーリーをふくらませたものといわれている。
余談(1) アイーダは1869年スエズ運河開通の祝賀でカイロのオペラハウスの柿落としで演奏される予定だったが間に合わず、それは同じヴェルディの「リゴレット」ですました。そのオペラハウスは1971年に焼け、その後日本政府の無償供与で新しいオペラハウスを建設した。請負業者は鹿島建設。
余談(2) モーッアルトの「魔笛」も舞台はエジプト。タミーノは日本の王子。子供向けの芝居として書かれたのだから、架空で想像力豊かに大人も楽しめる。
今回の演出は、凱旋行進曲での有名なアイーダ・トランペットがなく普通に演奏、スペクタクルもあっさりとしたものだ。
それはそうだ。かつてスカラ座公演を観たときは、筒の長い正真正銘のアイーダ・トランペットが3器とハープが数台並び、スペクタクルもジプシーの踊りあり、子供の踊りあり、異国の踊りありで、大賑わいだった。が、今回はチケット代がそのスカラ座の1/4程なのだから。
ヴェローナのアリーナ等野外劇場ともなれば、スペクタクルも大掛かりで、生きた馬や象がでてくるという! 是非一度いってみたい。それだけ「アイーダ」は壮大なオペラなのだ。
アイーダとラダメスの悲恋、その美しい旋律がいまだにこころに響いている。
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