「イタリアにスローライフの原点を学ぶ」研修報告書

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3日目  <ピエモント州からロンバルディア州へ>

ブラのスローフード国際協会に立ち寄り

   

トリノからバスで2時間弱、ぶどう畑を走り抜けて、いくつもの街を通って、スローフード運動発祥の地ブラに到着。落ち着いた佇まいの小さな町。

その地にあるスローフード国際協会からははじめ正式に訪問受諾をえていたのだが、直前になって、この夏から秋にかけて日本人が観光旅行まがいに大勢押しかけ、小さな協会事務所に混乱無礼な振る舞いをしたとして、以降日本人団体は受け付けない、あなたたちのように真面目なグループには申し訳ないがと、断りのメールが入った。それでも無理やりにとは、団長の私としては日本人の恥の上塗りはしたくなく、至極残念だったが断念。

   

でも、通訳の女性が折角だからと、4,5人づつ親切に連れて行ってくれて、中に入ってもいいですかとか、写真を撮ってもいいですかとかきちんと断って、失礼のないような接し方をしてくれ、当初の目的はほぼ達成した。写真を撮ったりパンフレットを頂いたり、本や協会グッズを買うこともできた。係りの人たちもみんな感じがよかった。

隣接しているスローフード協会のレストランはこじんまりとしてきれいだった。ここを物見遊山の日本人観光客が独占していたら、やはり異様に映るだろう。

とかく日本の視察団は世界で評判が悪い。言葉が通じないからと、無言で写真を取りまくり、資料をひったくり、ミーティングでは居眠りをしていると。

だからわたしが同行する視察団は驚かれる。日本人のグループでこんなに熱心に質問がでて、楽しく時間の過ぎるのも忘れるくらいのは初めてだと。相手の立場にもたって、どうしたらお互い失礼にならないか考えるのが、なにごとも基本であろう。

スローフード協会認定のレストランで昼食

あらかじめ予約しておいた協会認定のレストランで昼食。協会認定といってもミシュランのように有名でもないし、数も多くない。もともと、スローフードという言葉自体が事新しげに知られているわけではないのだから。認定マークはカタツムリ

地元の食材を使って、地元の料理を出している、とても洒落て気持ちのいいレストランだ。

ここでも昼食にゆうに 2時間はかかった。

ワイン協同普及センター

ミラノへの道中、またワイン普及センターに立ち寄る。なにしろこの地はワインの名産地なのであるから。

前述のエノテカと同様に、ここも地元のワインを展示・販売している協同組合、振興会のようなものである。

元幼稚園だったところを改造したそうで、ワイン博物館やレストランを併設している。

案内をしてくれたシルバーノさんは隣りに住んでいて、コックでもあり、ここの支配人といったところ。

このようなワイン普及センターのようなものがあるのは、多分小さな家業としてのワイン製造者が殆どのため、組合のように集まって、普及販売に努めているのであろう。「中国だか日本だか、とにかくアジアに輸出した」という残りの一本のワインを飾っていてくれたが、わたしがワインを買うと、団長にとそれをわたしにプレゼントしてくれた。

ロンバルディアの穀倉地帯

あとは、ロンバルディアの肥沃な穀倉地帯を、ミラノに向かってバスのドライブである。

 

 

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