我が家から車で30分、山武郡成東町というところにお住いの、私が豊海小学校1年から3年の時の担任だった先生のお宅に、久々、ほんと久々にお伺いした。
若い綺麗な先生で、あこがれの的だった女性。
既に古希を超えられた。
手紙や著書などの交換、電話での会話などはしていたが、お目にかかるのは何十年振りのはず。
相変わらず、若々しく、でも歳相応に穏やかになられて、のんびりと積るおしゃべりをするはずだった。
ところが、ご主人が地元の一流の文化人。
地元出身やゆかりの文化人、作家などの話しになり、成東町出身で学校の先生をしながら川田正子の伴奏をし、童謡を百近くも作詞した童謡作詞家斎藤信夫("里の秋"、"蛙のうた"などの作詞)や、伊藤左千夫、九十九里町に避暑に来ていた徳富蘆花、竹下夢路、九十九里町に療養にきていた高村智恵子、九十九里町生まれの伊能忠敬などの碑文や生家などについて話が盛り上がった。
そして、ご主人は本の収集家であり、特に豆本の収集では日本で3本の指に入るのではなかろうか。
別棟の蔵には、江戸時代の名主としての古文書から生活道具、戦中の教科書、童謡集などが整理し収められている。
それとは別に、車庫の2階が広い蔵書館。そこに、その豆本が一千冊、小型本、その他希少な図書、自作の本、戦中の「奉仕かるた」、などなど、とにかく全てたいへん貴重で興味深いものばかり無数にある。
コレクターの道楽とおっしゃるが、こうしたことができるのはたいへんな贅沢。
拝見していて、気が付いたら夕方5時になっていた!
恩師との久々のおしゃべりは又のお楽しみと相成った。
恩師手造りのお手玉や肩たたき、そして、わざわざ手間をかけて作ってくださった美味しい直火焼き茄子を頂いて、お暇してきた。
ずっと以前に、やはりおみやげで、手作りの組紐で作った帯締め(これは今も使っている)や金柑の蜂蜜漬けを頂いたのを思い出しながら。
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